2009年12月15日

地方公立高校の大学受験指導を目的とした専攻科・補習科に関する朝日新聞の特集記事

「公立高校専攻科・補習科からみた〈地方からの大学進学〉」
http://n-idemitsu.269g.net/article/13799611.html

 今年の年頭の↑記事にて、鳥取県の公立高等学校に設置された、大学受験指導を目的とした“専攻科”に注目した研究論文を紹介しましたが、この度、朝日新聞が、こうした地方公立高校の補習科・専攻科について取り上げた特集記事を掲載しました。
(印刷版:12月13日教育面 ネット版:12月14日)

「きょういく特報部2009
 高校補習科、存廃に揺れる 浪人中の卒業生に受験指導」
http://www.asahi.com/edu/tokuho/TKY200912140034.html

 鳥取県だけでなく、岡山、島根、香川、宮崎各県の事例も取り上げて、多くの関係者への取材をもとに、存廃論議に揺れる補習科・専攻科の問題に迫っています。

 しかし、補習科と専攻科の制度上の位置づけについての記述の仕方が、少々正確さを欠いています。

 例えば;

補習科については、制度を定めた法律はない。それぞれが独自に設置しており、昭和30年代に各地で動きが出たとされる。地方の高校生が大学受験に失敗すると、都会の予備校へ行くにはお金がかかる。かといって独学の「宅浪」もしんどい。そこで、「卒業後も母校が面倒を見よう」ということになったようだ。現在は岡山、鳥取、島根、香川、宮崎の各県にあり、鳥取だけは「専攻科」の名称で県が運営している。

との部分を見ると、「専攻科」が補習科と同様に法令の根拠がないもので、単に名称の違いでしかないかのようです。

 ここで取りあげられている補習科と専攻科はともに大学受験指導を目的としたもので、その社会的な機能は同じではありますが、補習科と違って専攻科は法令に定めのある制度ですので、特集記事としては少々説明不足な感じです。

 また、緻密な研究論文を発表された平木耕平さんへの取材が無いようなのも、ちょっと残念ですね。


【追記:このトピックスに言及しているブログ記事】
「高校の補習科について」 高校社会科教師のつぶやき
http://blog.livedoor.jp/man_ji/archives/cat_50041960.html


【2010/8/28追記】
新教育の森:高校で浪人生指導、県費使用不公平? 鳥取県議会で批判、存続の危機 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/life/edu/news/20100828ddm013100138000c.html

【2010/10/9追記】
高校専攻科:鳥取「公立予備校」廃止 全国唯一の浪人生指導、陳情むなし県議会可決 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/kansai/news/20101009ddn012010068000c.html

【2010/10/23追記】
記者ノート:「専攻科」の廃止 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/life/edu/news/20101023ddm013070139000c.html

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posted by N.IDEMITSU at 00:08| Comment(1) | TrackBack(0) | 高等教育論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
浪人している人からすると、母校で面倒見てもらえるのはすごく力になりますよね。
予備校も相当。費用がかかりますからね。

ただ、その人件費とかはどうなるんですかね。
Posted by 債務整理の川上事務所 at 2010年02月26日 16:38
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