2014年11月01日

同じ試験問題で多様な特別入試<前編>

FMICS(高等教育問題研究会)の会報 『BIG EGG』2014年11月号 掲載のエッセイです。

 去る10月28日の火曜日、横浜市立大学では2015年度入試の先陣を切って、国際総合科学部(国際教養学系・国際都市学系・経営科学系・理学系)のAO入試、海外帰国生入試、外国人留学生入試、社会人入試、国際バカロレア入試、そして科学オリンピック入試の合格発表を行いました。

 実に6種類もの入試ではありますが、実際のプロセスはAO入試とその他5種類の特別入試の2つに大別されます。AO入試は、9月8日(月)〜10日(水)に156名が出願してまず一次書類審査を行い、10月3日(金)に84名の一次合格者を発表。10月18日(土)に82名が二次面接審査を受験し、49名が合格となりました。

 その他の特別入試の方は、9月16日(火)〜18日(木)に97名が出願し、10月11日(土)に小論文試験と面接に74名が臨み、39名(帰29、留3、社0、国6、科1)が合格となりました。これらの特別入試には5種類の区分があると言っても、中身は4つの学系毎に同じ試験問題を使用しています。小論文試験(90分)の内容は、文系の3学系では2つの大問から成り、1つは日本語で書かれた課題文、もう1つは英語で書かれた課題分を読んでいくつかの設問に答えるスタイルです。理学系では必須の英語に加えて、物理・化学・生物から2分野選択という内容です。

 各区分とも出願に際しては一定水準以上のTOEFL・TOEIC等の英語資格が必要で、その他に外国人留学生では「日本留学試験」の所定の科目で平均点以上の成績、国際バカロレアではディプロマ資格の取得(見込)、科学オリンピックでは第1段階のコンテスト(物理・化学・生物何れか)の通過という要件が必要ですが、これらの資格等の要件は一定の水準にある者を出願段階で抽出するために設定しており、それ以上の成績の差は直接的には合否判定に影響しません。

 合否判定基準は、試験日に実施する小論文(配点100点)と面接(配点100点)の合計点としています。募集人員は学部全体の650名の中の若干名(各学系・区分とも)という扱いであるため、募集枠を埋めるために点数の低い者を無理に合格させる事は無く、一方で現状の出願者数であれば無理に合格者数を絞る必要も無く、基本的に絶対的な視点から小論文と面接を評価して合否を決めています。

 私が2005年9月に横浜市立大学に着任した当時は、社会人・国際バカロレア・科学オリンピックの区分は無く、海外帰国生と外国人留学生も別の日程(すなわち別の試験問題)で行っていましたが、2010年度から2つの区分を同一日程で行うとともに、2012年度に社会人、2014年度に国際バカロレア、そして今シーズン2015年度には科学オリンピック(理学系のみ募集)の区分を追加してきました。

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(出光 直樹)

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