2017年09月05日

面接を重視した医学科入試<前編>

FMICS(高等教育問題研究会)の会報 『BIG EGG』2017年9月号 掲載のエッセイです。


 昨2016年の12月10日土曜日の午後、神奈川県内の所定の高校から(1校1名ずつ)推薦され、第1次選考(高校の成績や英語資格の水準等による書類審査)を通過した16名の受験生が、横浜市立大学医学部医学科「特別推薦入試」の第2次選考である面接審査に臨みました。

 募集要項には、面接審査はMMI(Multiple Mini Interview)の手法により行われ、受験生は観点別の5つの面接室(1面接室あたり10分程度)を巡り、それぞれ独立して審査を受ける旨が定められています。その評価の観点としては、「志望理由」「社会性」「協調性」「倫理性」「独創性」が掲げられており、その内容(評価方法)としては、初めの2項目(面接室)については出願時に提出する志望理由書(それぞれに対応した2通)に基づいて行われる事、後ろの3つについては、提示された状況課題(シナリオ)に対する解答により評価される旨が記載されています。

 面接日の3週間ほど前、第1次審査の結果とともに受験生に郵送されてきた「受験案内」には、具体的な集合時刻(13時、14時、15時の3グループに分かれている)や、個々の受験生と5つの面接室毎の面接時間が階段状のマトリックスになっている時間割、控室から5つの面接室を巡って再び控室に戻る会場配置図や誘導の手順、シナリオ等の面接内容は17時10分(最後の受験者の面接修了時刻)までは決して他人に話してはいけない事などが記されている他、シナリオのイメージとして次のような例示なども記されていました。

あなたは運動部(チームスポーツ)のキャプテン(3年生)です。入学時から一緒に活動してきた仲良しの同級生メンバーがいますが、友人は成績が振るわないことから次の試合ではレギュラーから外し、成績の良い1年生を抜擢する事になりました。あなたはどのようにそれを伝えますか。


 控室に集合した受験生は、最初の面接開始時刻の3分ほど前になると、係員によって控室から最初の面接室の前に誘導されます。そこには時間割とともに電波時計も用意してあり、開始時刻になるとノックして面接室の中に入って面接を受け、8分ほどで1つの面接が終わると部屋を出て次の面接室の前で待機し、開始時刻(10分毎)が来ると再びノックをして中に入るを繰り返します。

 初めの2つの面接室は、本人が作成した志願理由書を基に、評価者が志望理由や社会的な活動経験などを問い質すというオーソドックスなスタイルで行われます。後ろの3つの面接室では、中に入って着席すると、机の上にシナリオ(課題)が記されたカードが用意してあり、受験生はそれを見て解答を始めるのです。

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(出光 直樹)

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posted by N.IDEMITSU at 18:04| FMICS巻頭言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする