
【2/23更新】授業日が確定しました。
【3/1更新】 Facebookグループへのリンクを掲載しました。←履修者の方は参加してください。
【3/15更新】 一部項目(授業コード等)を修正しました。
【4/12更新】 履修登録者数は14名!となりました。
【4/26更新】 評価基準を修正しました。
【10/4更新】 授業評価アンケートの個別集計結果を掲載しました。
【10/18更新】 次年度の日程案を記したFacebook公開グループを作成しました。
◆桜美林大学大学院 大学アドミニストレーション研究科(通学課程)にて、非常勤講師として担当する授業科目の2015年度のシラバスです。昨年度新設された授業科目で今年が2年目となります。
◆授業日は、4月26日(日)、5月17日(日)、6月21日(日)、7月12日(日)に4回集中型で開講します。
◆なお教室は、町田キャンパスではなくて、都心の四谷キャンパスになります。
★正規の大学院生としてでなくとも、大卒やそれに準ずる学歴のある方であれば、科目等履修生(単位認定あり)や聴講生(単位認定無し)として履修する事が出来ますので、関心のある方の履修をお待ちしています。
★科目等履修生・聴講生の出願期間は、2015年3月9日(月)〜4月2日(木) 必着(当日消印無効)です。それに先だって郵送での資料請求期間が 2月23日(月)〜3月2日(月)となってますが、直接窓口(四谷キャンパスも可)に取りに行けば、それ以降でも入手できます。また特に資料請求をしなくとも、WEBに掲載されている様式をプリントアウトし、要項の指示に従って出願することは可能です。
★科目等履修生・聴講生の出願書類の中で、準備に手間がかかりそうなものとしては、「出身学校の卒業証明書」と「健康診断書」がありますので、出願を検討される方はご注意ください。
★科目等履修生・聴講生の詳細については、桜美林大学のサイトを参照してください。
★Fecebook内にグループページを開設しました。授業運営に用いますので、履修者の方は参加をお願いします。
★授業内容に関するご質問などはご遠慮なく naoki(アット)idemitsu.info へのメールや、上記facebookグループのコメントでお寄せください。
【科目名】
大学アドミッション (授業コード 35206 単位数2)
【担当教員】 出光 直樹
【授業概要】
高等教育ユニバーサル化の時代を迎え、入試広報を担当するスタッフは、単に入学試験とそれに付帯する広報活動を事務的に処理するスタンスから、アドミッションズ・オフィサーとして、各大学のミッションと学生の実態を理解し、適切な入学者選抜・学生募集の仕組みを戦略的に構想し、実行していく役割が求められている。
本講義ではまず、我が国の入学者選抜と高大接続をめぐる課題を国際的な視点も踏まえて概観した上で、(1)入試制度運用の実際、(2)データ処理と活用、(3)学生の視点からの入試広報と大学選びについて焦点をあて、課題報告や演習も取り入れた授業展開を行い、各受講者の固有の文脈における課題の発見と具体的な解決の道筋を探る。
【到達目標】
●我が国の入学者選抜制度の現状と課題を、国際的な比較も含めて理解する。
●入学者選抜や高大接続の多様な現状と課題を理解する。
●ケーススタディー、インタビュー等の具体的な事例や、データの活用分析に基づく課題発見、企画立案が出来るようになる。
●アドミッションに関わるスタッフの専門性と課題を自覚する。
【授業計画】 1回4コマ×4日間の集中講義で行う。
第1回 入学者選抜と高大接続をめぐる課題 4/26(日)10:00〜17:00
我が国の入学者選抜制度の現状と課題を、歴史的経緯をふまえつつ理解・整理するとともに、高等教育ユニバーサル化とともにクローズアップされてきた高大接続の課題について、国際的な動向も視野に入れて検討する。
(1) 制度と法令 − 学校教育法、大学入学者選抜実施要項、諸外国の高大接続
(2) 一般選抜と特別選抜(推薦・AO・帰国生・社会人・留学生・etc)
(3) 入学者選抜のインフラ − 大学入試センター試験、TOEFL、SAT、国際バカロレア、日本留学試験
(4) 高大接続に関わる新たな課題と改革動向
★初回の授業には、各自の自己紹介レジュメの提出やリーディング課題(詳細下記)があります。
第2回 入学者選抜制度運用の実際 5/17(日)10:00〜17:00
課題@として、各受講者において具体的な入学者選抜制度を取り上げて報告を行なってもらう。続いてこれらの報告やその他の具体的な事例を材料に、運用に関わる実務上の課題について以下のポイントを交えながら検討を行う。
(1) アドミッションポリシーや制度上の位置づけ
(2) 当該大学のミッションやカリキュラムとの適合性
(3) 教職員の役割
第3回 入試広報に関わるデータ処理と活用分析 6/21(日)10:00〜17:00
表計算(エクセル)、リレーショナルデータベース(アクセス)、テキストエディター等の具体的な演習を取り入れながら、入試や広報活動における具体的なデータ処理について理解するとともに、効果的な収集方法や活用に関わる課題について検討を行う。
(1) データの収集と正規化、数値と文字列
(2) Lookup関数によるデータ結合、Pivot Table による集計
(3) 基礎的な統計分析
第4回 学生の目から見る入試広報と大学選び 7/12(日)10:00〜17:00
課題Aとして、学生に対してインタビュー調査を行い、入学前の大学選びに関する意識や行動、受験のプロセス、大学入学後の適応について報告を行ってもらう。これらを材料にして入試広報施策や高大接続の課題について検討を行う。
(1) 入試広報制作物の位置づけ
(2) 進学相談会とオープンキャンパス
(3) 担当職員の教育的役割とSD
【授業外学習】
第1回目の授業には、各自の自己紹介レジュメ(A4版片面1枚に、略歴・職務内容・本科目での問題関心等をまとめたもの)を持参してください。また、教科書(1)の第4章および以下の資料を通読しておいてください。
・文部科学省高等教育局 「平成27年度大学入学者選抜実施要項」
・中央教育審議会「新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体的改革について(答申)」
・上田 千尋 「決定権がスタッフの意欲を支えるアメリカのアドミッションズ・オフィス」『Between』2002.7・8
・大場 淳 「米国の大学における入学審査職員に求められる能力とその開発」『大学行政管理学会誌』第8号
・NACAC 「Definitions of Admission Options in Higher Education」
第2回目の授業では、各受講者が関係する大学やその他の大学における具体的な入学者選抜制度を取り上げてまとめ、各15分〜20分程度の報告を行ないます。
第4回目の授業では、事前に3名以上の学生に対してインタビュー調査を行い、入学前の大学選びに関する意識や行動、受験のプロセス、大学入学後の適応などについてまとめ、各15分〜20分程度の報告をを行ないます。
全ての授業終了後、授業全体を通しての気づきを最終レポートにまとめて提出してください。
【テキスト】
下記に示すものの他、必要に応じてプリント等を配布、ないしWEB資料のURLを指示する。
(1) 渡邊一雄 編(2010) 『大学の制度と機能』 玉川大学出版部 (特に第4章「高等学校と大学の接続」) ISBN-13: 978-4472404047
【参考書】
(2) 冷泉 彰彦 (2014) 『アイビーリーグの入り方: アメリカ大学入試の知られざる実態と名門大学の合格基準』 CCCメディアハウス ISBN-13: 978-4484142234
(3) 繁桝 算男 (2014) 『新しい時代の大学入試』 金子書房 ISBN-13: 978-4760821709
(4) 東北大学高等教育開発推進センター 編(2013) 『大学入試と高校現場: 進学指導の教育的意義』 東北大学出版会 ISBN-13: 978-4861632228
(5) 山本 繁(2013) 『つまずかない大学選びのルール』 ディスカヴァー・トゥエンティーワン ISBN-13: 978-4799312759
(6) 佐々木 隆生(2012) 『大学入試の終焉: 高大接続テストによる再生』 北海道大学出版会 ISBN-13: 978-4832933798
(7) 倉部 史記(2011) 『文学部がなくなる日』 主婦の友新書 ISBN-13: 978-4072758953
(9) 中井 浩一(2007) 『大学入試の戦後史: 受験地獄から全入時代へ』 中公新書ラクレ ISBN-13: 978-4121502438
(10) 文部科学省「高大接続改革実行プラン」
(11) 文部科学省 「国際バカロレアについて」
(12) NACAC 「Statement of Principles of Good Practice」
【評価基準】
講義参加と討議
A(特に優秀):90%以上 B(優秀):80%以上 C(良好):70%以上 D(合格最低ライン):60%以上 F(不合格):60%未満
<2015/10/4 追記 授業評価アンケート集計結果>

私が仮に受講してレポート書くなら、高大接続もそうだが、札幌で始まった札幌開成の中高一貫の取り組みと比較してみたいのはあるな。
年齢による精神的、社会的成熟、個々の学生が持っている問題の支援、そういった学習環境の整備、改善に対する取り組みとか、教育関係者なら色々思いつく課題はあると思う。
後、第三回でエクセルによるデータ解析を取り上げるみたいですが、ある程度の件数以上になるとAccesの方が業務向けらしいです。
そこから先、ビッグデータの解析まで踏み込むとエライ世界になってしまうのでなんですが、自分で体験的にやってみる方法も今はあるとか(この辺は日経Linuxでたまに出る)
データーベースサーバーうんちゃらかんちゃらってなると最早なにがなんだかわからない世界ではありますが。
ともあれ、教員も学生も大変そうではありますね。